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2025年(令和7年)は巳年。 「巳」は「蛇」。 蛇は弁財天の使い。 巳の日には蛇が弁財天に願いを届けてくれる! |
銭洗弁財天 |
巳の年の1185年(文治元年)、源頼朝は巳の月の巳の日に宇賀福神の夢を見ました。 宇賀福神のお告げによって建てられたのが、銭洗弁財天宇賀福神社なのだと伝えられています。 |
宇賀神は仏教の神である弁財天と習合された神。 体がヘビで頭が人の形をしています。 |
1257年(正嘉元年:巳の年)の仲秋に銭洗弁財天を参拝した五代執権北条時頼は、巳成金(みなるかね)の日に参拝することを推奨。 霊水で金銭を洗って、一家繁栄・子孫長久を祈ったのだと伝えられています。 巳成金の日は、60日に一度巡ってくる「己巳の日」(つちのとみのひ)=弁財天の縁日。 いつのころからか、霊水で銭を洗うと数倍になるという信仰が生まれ、己巳日には多くの参詣者が訪れます。 洗った銭は、持っているのではなく、有意義な事に使うことによって「数倍になって返ってくる」のだといわれています。 |
2025年(令和7年)の新年初巳の日は1月12日。 巳の刻(午前10時)から初巳祭が執り行われます。 |
鶴岡八幡宮の弁財天 |
鶴岡八幡宮の旗上弁財天社は、北条政子の創建と伝えられています。 江戸幕府二代将軍の徳川秀忠の御台所・崇源院(お江)は、鶴岡八幡宮の弁財天を信仰していました。 由比ヶ浜にある鶴岡八幡宮の一の鳥居は、崇源院の夢の中に現れた弁財天のお告げによって建て替えられたものといわれています。 |
鶴岡八幡宮の弁財天は、もとは旗上弁財天社に置かれていたようですが、現在は鎌倉国宝館に寄託されています。 鎌倉独特の裸形彫刻の像で「裸弁財天」と呼ばれ、実物の衣を身につけています。 毎年、正月には特別公開されていますが、2025年(令和7年)は、新春展覧会の「新春は 国宝館へ はつもうで」で展示されます。 鶴岡八幡宮の弁財天は、鎌倉江の島七福神の一つ。 |
旗上弁財天社は、「縁結びの社」とも呼ばれています。 社殿背後に置かれている政子石は、恋愛成就のパワースポット。 |
長谷寺の弁財天 |
長谷寺の弁天窟には、出世弁財天と弁財天の従者であらゆる功徳を授けてくれる十六童子が刻まれています。 彫刻は1967年(昭和42年)のものですが、弁天窟は弘法大師が参籠した洞窟と伝えられています。 |
長谷寺の八臂弁財天は、弘法大師が刻んだものと伝えられていますが、現在は非公開。 弁天窟前の弁天堂には、その代わりの八臂弁財天が祀られています。 |
光明寺の弁財天 |
光明寺の八臂弁財天(和賀江嶋弁財天)は、正月には「ハッピー弁財天」として参拝者を迎えてくれます。 もとは江の島の奥の院に置かれていた像でです。 |
円覚寺の弁財天 |
円覚寺の国宝洪鐘は、九代執権北条貞時が江の島に参籠して鋳造に成功したのだといいます。 そして、江の島の弁財天を勧請して円覚寺の鎮守として祀ったのだと伝えられています。 弁天堂の弁財天は、弘法大師が江の島で彫ったものなのだとか。 60年に一度に行われる洪鐘祭は、弁財天の祭礼。 2023年(令和5年)10月29日に令和の洪鐘祭が行われました。 |
江の島弁財天 |
1182年(寿永元年)、源頼朝は奥州平泉の藤原秀衡調伏祈願のため、文覚に命じて江の島に弁財天を勧請しました。 一説によると、江島神社の前身となる与願寺は、その時に創建されたともいわれます。 江島神社の祭神は、宗像三女神(奥津宮が多紀理比賣命、中津宮が市寸島比賣命、辺津宮が田寸津比賣命)。 中でも市寸島比賣命は弁財天と結びつき、七福神の一人としても信仰されています。 |
辺津宮にある奉安殿には重要文化財の八臂弁財天と裸弁財天として知られる妙音弁財天が祀られています。 江の島弁財天は、鎌倉江の島七福神の一つ。 |
八臂弁財天は、源頼朝が勧請したも像とも言われてきましたが、1230年代に運慶派の仏師によって造立されたと推定されています。 |
妙音弁財天は、女性の象徴を全て備えた裸像で、鎌倉時代中期の作と考えられています。 |
辺津宮には銭洗白龍王も。 白龍は白蛇八匹を従えているともいわれ、白蛇八匹で白龍になるともいわれています。 |
中津宮の祭神・市寸島比賣命は、美を司る弁財天と結びついた女神。 授与される「よくばり美人守」は「もっと美しくなりたい」という人のお守り! |
宇賀神(弁財天)と稲荷神 |
銭洗弁財天宇賀福神社の宇賀神と佐助稲荷神社の稲荷神は、ともに源頼朝の夢に現われた神。 宇賀神(弁財天)と稲荷神は同一の神なのだとか・・・ |
六波羅蜜寺の弁財天 ~京都~ |
六波羅弁財天 |
銭洗い弁財天 |
六波羅蜜寺の六波羅弁財天は、都七福神の一つ。 銭洗い弁財天は、鎌倉の銭洗いとは異なり、蓄えておくというもの。 |
宗像三女神 ~京都~ |
美御前社 |
石清水八幡宮 |
宗像三女神(むなかたさんじょしん)は美容の女神。 中でも市杵島比売命(市寸島姫命・いちきしまひめのみこと)は弁財天と結びついた女神で七福神としても信仰されています。 八坂神社の美御前社は宗像三女神を祀る社で、社前には美容水と呼ばれる清水が湧き出しています。 源頼朝が信仰した石清水八幡宮の西御前の祭神は宗像三女神。 |
増上寺と寛永寺の弁才天 ~東京~ |
開運出世 大辨才天 |
不忍池辯天堂 |
増上寺の塔頭宝珠院の開運出世大辨才天は源頼朝や徳川家康が信仰した神。 寛永寺の不忍池辯天堂は、天海が不忍池の島を弁才天の聖地である琵琶湖の竹生島に見立てて建立した堂。 |
遊行寺の宇賀弁財天 北条政子の琵琶島弁財天 |
宇賀弁財天 |
琵琶島弁財天 |
藤沢遊行寺の宇賀弁財天は徳川家康の先祖が勧請。 遊行寺の宇賀弁財天は、2025年(令和7年)から藤沢七福神めぐりの福神となります。 金沢八景の琵琶島弁財天は北条政子が勧請。 |
白蛇の社で銭洗い ~東京~ |
蛇窪神社の境内社・白蛇辨財天社の銭洗いは、白蛇種銭と自分の銭を入れて白蛇清水で清め、白蛇種銭は自宅で保管するというもの。 |
二臂弁才天の最古例 ~京都~ |
京都御苑にある白雲神社は、源頼朝や北条政子と関係が深い公卿・西園寺公経の妙音堂に由来する社。 本尊の妙音弁財天は、鶴岡八幡宮の弁財天と同じ裸像で鎌倉時代のもの(重要文化財)。 |
三千院と三室戸寺の宇賀神 ~京都~ |
弁財天 |
宇賀神 |
三千院は、鎌倉で悲運の最期を遂げた大塔宮護良親王ゆかりの寺院。 妙音福寿大弁財天の下の祠には宇賀神が祀られています。 三室戸寺は、紫式部の『源氏物語』ゆかりの寺院。 宇賀神を撫でると福徳がもたらされるのだとか。 |
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