鎌倉手帳(寺社散策)

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鎌倉三十三観音巡礼

編集:yoritomo-japan.com








杉本寺


 鎌倉は武家の都として栄えましたが、鎌倉幕府滅亡後は衰退するとともに、戦乱や災害により多くの寺社を失いました。

 中世のまま残っている建物は、円覚寺舎利殿荏柄天神社本殿など数少ないものとなっています。

 そんな鎌倉の栄枯盛衰の歴史を学びながらの観音巡礼もいいかもしれません。

 知られている坂東三十三箇所の巡礼は、観音信者であった源頼朝が発案したともいわれています。

 鎌倉観音巡礼の第一番・杉本寺、第三番・安養院、第四番・長谷寺は、坂東三十三箇所の札所でもあります。

 報国寺からの巡礼古道衣張山の古道は、坂東三十三箇所第二番札所岩殿寺(逗子市)への巡礼道だったといわれています。

 鎌倉の8月10日は四万六千日

 この日に参詣すると46000日参詣したのと同じご利益があるといわれています。


リンクボタン巡礼お薦めコース

リンクボタン鎌倉の観音さま









 江戸時代に入ると、観音巡礼が盛んに行われるようになります。

 鎌倉郡においても、鎌倉、横浜戸塚、藤沢などにまたがる鎌倉郡三十三箇所が設けられました。

 しかし、明治に入って廃寺となってしまった寺も多く、昭和に入って鎌倉市内の寺院のみで三十三箇所が設けられています。


第1番
杉本寺
リンクボタン杉本寺

十一面観世音
坂東札所

たのみある
しるべなりけり
杉本の
誓いはすえの
世にもかわらじ
第2番
宝戒寺
リンクボタン宝戒寺

准胝観世音


みほとけに
たのむちからの
つよければ
水もほのほも
身にかかるかは


第3番
安養院
リンクボタン安養院
(田代寺)


千手観世音
坂東札所

かれきにも
花さくちかい
田代寺
世をのぶつなの
あとぞ久しき
第4番
長谷寺
リンクボタン長谷寺
(長谷観音)


十一面観世音
坂東札所

はせでらへ
詣りて沖を
眺むれば
由比のみきはに
立つ白波は


第5番
来迎寺
リンクボタン来迎寺(西御門)

如意輪観世音

のちの世を
かけてはたのむ
観世音
すくひたまえる
あみはもらさし
第6番
瑞泉寺
リンクボタン瑞泉寺

千手観世音

はるは花
あきはもみじを
あやにせし
にしきの山に
のぼるうれしさ


第7番
光触寺
リンクボタン光触寺

聖観世音

やみの世を
てらすほとけの
みひかりに
ふるる人こそ
実にぞうれしき
第8番
明王院
リンクボタン明王院

十一面観世音

ももあまり
八つとかぞふる
わづらいを
ひとたちにする
ちえのいちはし


第9番
浄妙寺
リンクボタン浄妙寺

聖観世音

はるばると
まいりておがむ
観世音
ほとけのおしえ
弥陀の浄土へ
第10番
報国寺
リンクボタン報国寺

聖観世音

よきにつけ
あしきにつけて
み仏の
たのむわが身は
いざくにのため


第11番
延命寺
リンクボタン延命寺

聖観世音

うまれきて
としのなきこそ
ものうけれ
たのむほとけの
慈悲にのびゆく
第12番
教恩寺
教恩寺

聖観世音

うえもなき
ほとけののりに
あう身こそ
世々にたうとき
めぐみなりけり


第13番
別願寺
リンクボタン別願寺

魚籃観世音

とかおもく
まよいのつもる
つゆの身も
たのむ仏の
ひかりにぞきゆ
第14番
来迎寺
リンクボタン来迎寺(材木座)

聖観世音

たちいにも
念仏のこえを
たづねつつ
むかうる慈悲の
ふかきみほとけ


第15番
向福寺
リンクボタン向福寺

聖観世音

ふかき夜の
ゆめにすくせし
わが身にや
さいはひにむく
しるべなるらん
第16番
九品寺
リンクボタン九品寺

聖観世音

なにはえの
よきもあしきも
おしなべて
いまはの人の
すくうのりかな







第17番
補陀洛寺
リンクボタン補陀洛寺

十一面観世音

みほとけの
ちかいもふかき
海原の
ひろき世にしく
慈悲のおしへは
第18番
光明寺
リンクボタン光明寺

如意輪観世音

いつる日も
入る日とともに
南無阿弥陀
ほとけのひかり
うけぬ日ぞなき


第19番
蓮乗院
リンクボタン蓮乗院

十一面観世音

にごる世に
まよふわが身の
このままに
はすのうてなに
のるぞうれしき
第20番
千手院
リンクボタン千手院

千手観世音

かづかづの
のぞみもとむる
もろひとの
ねがひをはたす
ちかひをぞきく


第21番
鎌倉成就院
リンクボタン成就院

聖観世音

なにごとも
こころのままに
成就院
ほとけのちかひ
たのもしきかな
第22番
極楽寺
リンクボタン極楽寺

如意輪観世音

みのりとく
わしのみやまを
まのあたり
弥陀のみくにに
入るここちして


第23番
高徳院観月堂
リンクボタン高徳院

聖観世音

かぎりなき
いきとしいける
ものをみな
もらさでめぐむ
慈悲のちぶさに
第24番
壽福寺
リンクボタン壽福寺

十一面観世音

きよみづを
てつ井にうつす
観世音
すゑの世までも
ひかりかがやく


第25番
浄光明寺
リンクボタン浄光明寺

千手観世音

ありがたや
いづみがやつの
きよみづに
こころのあかを
あらふもろ人
第26番
海蔵寺
リンクボタン海蔵寺

十一面観世音

ふだらくの
ちかひもひろき
うめがやつ
いろかもおなし
のりのすがたぞ


第27番
建長寺妙高院
リンクボタン妙高院

聖観世音

そめいろの
かづかづうつる
世の中を
ひとすじにとく
みほとけののり
第28番
建長寺法堂
リンクボタン建長寺

千手観世音

世の中の
やみぢをてらす
みほとけの
きよきひかりの
かぎりなければ


第29番
龍峰院
リンクボタン龍峰院

聖観世音

たづねやま
わけ入りのりを
きくときは
とそつのにはも
とほからぬなり
第30番
明月院
リンクボタン明月院

聖観世音

くももなき
そらにぞすめる
月かけを
おのがこころに
うつし見るかな


第31番
浄智寺
リンクボタン浄智寺

聖観世音

けふよりぞ
こがねのやまに
入りにけり
きよきさとりの
ちえをとりつつ
第32番
東慶寺
リンクボタン東慶寺

聖観世音

たのもしや
ちかひのみちは
ときはにて
そのしるしある
松の岡やま


第33番
佛日庵
リンクボタン佛日庵

十一面観世音

ただたのめ
大慈のちかひ
あまねくば
けふもきえなん
のちのちのみち










四万六千日
リンクボタン四万六千日

 この日に観音さまにお詣りすると、四万六千日間お詣りしたのと同じご利益があるとされている。



〜坂東三十三箇所〜

 坂東三十三箇所は、源頼朝の観音信仰と、源平の戦いで西国に赴いた武者たちが西国三十三箇所の霊場を観たことで、鎌倉時代初期の開設につながったのだといわれている。



リンクボタン観音信者だった源頼朝〜守り本尊は清水寺から授かった正(聖)観音像〜

リンクボタン観音浄土へ船出した下河辺行秀〜補陀洛渡海〜

リンクボタン坂東三十三観音〜神奈川県の札所〜





鎌倉観音巡礼御朱印

頂いたご朱印を額にしてみました。


 観世音(かんぜおん)とは、「妙法蓮華経」などに説かれる菩薩さまで、阿弥陀如来の脇侍です。



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〜鎌倉観音巡礼MAP〜
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