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正続院(しょうぞくいん)は、円覚寺の開山無学祖元(仏光国師)の塔所(開山塔)。 本尊:文殊菩薩。 鎌倉地蔵巡礼第13番札所(手引地蔵)。 もともとここは、三代将軍源実朝が宋より請来した「仏舎利」を納めるために、九代執権北条貞時が1285年(弘安8年)に創建した祥勝院(舎利殿)があった場所。 |
無学祖元は、1286年(弘安9年)9月3日、建長寺で示寂。 建長寺には塔所の「正続庵」が創設されたが、1335年(建武2年)、後醍醐天皇の勅命を受けた夢窓疎石が円覚寺に移し、舎利殿を塔所した。 建長寺の正続庵跡には、浄智寺にあった建長寺十四世の高峰顕日(こうほうけんにち)の塔所が移されている(参考:建長寺塔頭正統院)。 |
正続院の中心となる建物は舎利殿(昭堂)。 源実朝が宋より請来した「仏舎利」を納めていることから舎利殿と呼ばれる。 当初の舎利殿は、1563年(永禄6年)の火災で焼失し、現在の舎利殿は、西御門にあった尼寺太平寺の仏殿を移築したもの。 我が国最古の禅宗様建築物といわれ、国宝に指定されている。 |
舎利殿横には、坐禅の専門道場である僧堂(正法眼堂(しょうぼうげんどう))が開かれ、雲水の修行の場となっている。 舎利殿背後の開山堂には、開山無学祖元像(「木造仏光国師坐像」(国重文)が祀られ、開山堂裏山には無学祖元の墓所がある。 |
※ | 10月3日の開山忌では舎利殿に一山の僧侶が集まり法会が行われる。 |
※ | 開山堂の「前机」と建長寺の「須弥壇」は、鎌倉彫の原型と考えられている(参考:鎌倉彫再興碑)。 |
無学祖元が来日する際に、舟を守護していた竜が宿したといわれ、円覚寺の国宝梵鐘(洪鐘)は、この池の底から金銅を得て鋳造されたとも伝えられている。 正続院の客殿は「宿竜」と呼ばれ、足利義満が書いた額字は国の重要文化財に指定されている。 |
2023年10月29日、2020年から延期となっていた洪鐘祭が開催された。 |
鎌倉彫は、宋の工人陳和卿が持ってきた彫漆工芸を運慶の次男康運が真似て作ったのが始まりなのだという。 建長寺の「須弥壇」や円覚寺の「前机」は、鎌倉彫の原型とされている。 |
禅宗では高僧の塔があるところを塔頭という。 円覚寺の塔頭は、その繁栄時には42院を数えたが、現在は19の塔頭が残されている。 |
円覚寺は、八代執権北条時宗が宋の禅僧無学祖元を招いて開かれた。 臨済宗円覚寺派大本山。 鎌倉五山の第二位。 |
鎌倉市山ノ内409 0467(22)0478 JR北鎌倉駅下車すぐ |
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