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瑞泉寺の「木造夢窓国師坐像」は、鎌倉時代のものでほぼ等身大。 夢窓疎石(国師)唯一の彫像(国重文)。 夢窓疎石(国師)は、伊勢の出身。 建長寺の一山一寧に参禅し、浄智寺の高峰顕日の法を継いだ。 甲斐や美濃などを転々として過ごしていたが、後醍醐天皇に招かれ南禅寺に滞在した後、北条高時の要請によって鎌倉に下って瑞泉院を開いた。 南北朝時代には足利尊氏の信頼を得て、鎌倉公方となった足利基氏(尊氏の子)は、疎石に帰依し、寺を中興して瑞泉寺とした。 その後、瑞泉寺は足利氏四代(基氏・氏満・満兼・持氏)の菩提所として栄える。 疎石は後醍醐天皇から国師号を賜り、一般的に夢窓国師と呼ばれ、その後も歴代天皇から国師号を賜与されて、計7つの国師号を持つことから「七朝帝師」とも呼ばれる。 足利直義(尊氏の弟)との対談集である『夢中問答集』が残されている。 |
※ | 円覚寺塔頭黄梅院には、夢窓国師の頂相「絹本著色夢窓国師像」が残されている(国重文:鎌倉国宝館に寄託)。 |
※ | 疎石の開いた瑞泉院は二階堂道蘊による創建。 |
恵林寺 |
恵林寺庭園 |
甲州市の恵林寺は、瑞泉寺の前身となる瑞泉院と同じく二階堂道蘊が創建し、夢窓疎石が開山となった寺。 恵林寺の庭園は夢窓疎石の作庭と伝えられている。 その後、疎石は京都天龍寺の庭園、西芳寺の庭園を作庭し、いずれも名勝に指定されている。 |
檀林寺 |
天龍寺 |
檀林寺は、天龍寺の地にあった日本の禅林の最初といわれた寺。 夢窓疎石は、檀林寺があった地を天龍寺の建立地に選んだのだとか。 |
鹿苑寺 (金閣寺) |
慈照寺 (銀閣寺) |
京都の鹿苑寺(金閣寺)と慈照寺(銀閣寺)は、夢窓疎石(国師)の開山。 ただし、2つの寺が建てられたのは夢窓疎石(国師)が亡くなってからのこと。 このように高僧の名を借りることを「勧請開山」という。 |
鎌倉の頂相彫刻(okadoのブログ) |
瑞泉寺は、夢窓疎石によって開かれた禅寺。 疎石によって造営されたという庭園は、国の名勝指定を受けている。 |
鎌倉市二階堂710 0467(22)1191 鎌倉駅徒歩30分 バス停「大塔宮」から徒歩10分 |
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