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芸術・文化に関する記述について、最も適当なものを1~4から選びなさい。 |
(56) | 建長寺法堂の天井絵『雲龍図』に描かれている龍が玉を握る手の爪は何本か。 |
1 3本 3 5本 |
2 4本 4 6本 |
日本の龍は、一般的に三爪で描かれてきました。 ただ最近では、京都の天龍寺や建仁寺、鎌倉の建長寺で見られるように五爪の龍も描かれているようです。 いろんな説があるようですが・・・ 中国では「五爪の龍」は天子の象徴とされてきたそうです。 そのため属国であった朝鮮半島では「四爪の龍」しか許されず、さらに日本には「三爪の龍」が伝えられたのだといいます。 (※爪の数については様々な見解があるのかと思いますので、ご了承願います。) |
天龍寺雲龍図 |
建仁寺双龍図 |
(57) | 衆僧に修行の上での心構えと,僧堂での取り決め・罰則を記した,国宝「大覚禅師墨蹟 法語規則」を所蔵している寺院はどこか。 |
1 円覚寺 3 常楽寺 |
2 建長寺 4 瑞泉寺 |
大覚禅師といえば建長寺の開山。 法語規則は双幅で、一幅には法語、もう一幅には規則が記してあります。 |
(58) | 鎌倉公方足利基氏に招かれて鎌倉へ下向した義堂周信によって詠まれた,鎌倉五山文学の代表的な詩文集は何か。 |
1 『元亨釈書』 2 『金槐和歌集』 3 『空華集』 4 『常山紀談』 |
禅宗寺院の隆盛は「五山文学」を生みます。 詩文では、義堂周信の「空華集」や絶海中津の「蕉堅藁」が知られています。 禅僧は外交文書の起草においてもなくてはならない存在となっていました。 |
(59) | 雪ノ下に住んだ映画事業家の川喜多長政が紹介したヨーロッパ映画ではないのはどれか。 |
1 「第三の男」 2 「最後の人」 3 「天井桟敷の人々」 4 「禁じられた遊び」 |
(60) | 鎌倉市の景観重要建築物等の一つである檑亭の山門はどこから移築したものか。 |
1 高松寺 2 青蓮寺 3 永福寺 4 来迎寺(西御門) |
檑亭の本館は、横浜市戸塚の猪熊家(養蚕農家)の旧宅を移転改築したもの。 玄関は手広の青蓮寺、山門は西御門にあった高松寺(廃寺)から移築されたものです。 2013年(平成25年)、本館と山門が重要文化財となりました。 |
(61) | 洋画家黒田清輝らと鎌倉同人会を結成し,鎌倉国宝館の開設や松並木の保全など市民活動 団体の先駆けとなった人物はだれか。 |
1 広津和郎 3 竹山道雄 |
2 陸奥広吉 4 中村光夫 |
陸奥広吉は、 鎌倉同人会を結成、文化遺産の保護・保存をはじめ、街灯の設置や鎌倉国宝館などの整備に貢献しました。 鎌倉女学校の初代理事長も務めています。 妻のイソは外国人向けの鎌倉案内書を作りました。 |
(62) | 鎌倉文学館について,次の説明文で内容に誤りを含むものはどれか。 |
1 | 旧加賀藩前田家十六代当主前田利為によりその別荘として建築された。 |
2 | 元内閣総理大臣佐藤栄作が一時別荘として利用し,三島由紀夫の小説「春の雪」の一舞台となった。 |
3 | 1983年,前田家から鎌倉市に寄贈され,1985年から鎌倉文学館として公開されている。 鎌倉文学館の初代館長は作家の三木卓である。 |
4 | 庭内にはバラ園があり,5~6月の他,10月中旬から秋バラも楽しめる。展示館前の庭園には,高田博厚作の塑像も置かれている。 |
鎌倉文学館の初代館長は永井龍男。 |
(63) | 鎌倉に伝わる伝説について,次の説明文で内容に誤りを含むものはどれか。 |
1 | 江戸時代,建長寺の三門(山門)を修復するために,タヌキが僧に化けて喜捨を集めたと いう伝説がある。 |
2 | 『御伽草子』によれば,木曽義仲の家臣手塚光盛の娘唐糸は,義仲を討とうとする源頼朝の暗殺に失敗して幽閉されたが,娘の万寿姫のみごとな舞いのおかげで救い出された。 |
3 | 金槌を意味するゲンノウの語源は,「殺生石」に化けたキツネを退治した源翁禅師の逸話に由来するといわれる。 |
4 | 夷堂橋から滑川に落とした十文を,五十文の松明を買って,探させた青砥藤綱はお金が回っていくことの重要性を説いた。 |
青砥藤綱は、東勝寺橋から銭を落しました。 |
狸の三門 |
唐糸やぐら |
殺生石 |
東勝寺橋 |
芸術・文化について関連あることがらの組み合わせとして誤っているものを1~4から選びなさい。 |
(64) | 寺院と関わりの深い作品 |
1 | 妙本寺 -泉鏡花『みだれ橋』 (後に『星あかり』と改題) |
2 | 松嶺院(円覚寺塔頭) -有島武郎『或る女のグリンプス』 (後に『或る女』と改題) |
3 | 佛日庵(円覚寺塔頭) -川端康成『千羽鶴』 |
4 | 帰源院(円覚寺塔頭) -夏目漱石『門』,島崎藤村『春』 |
泉鏡花が『みだれ橋』を著したのは妙長寺。 |
妙長寺 佛日庵 |
松嶺院 帰源院 |
(65) | 文庫と関わりの深い人物 |
1 金沢文庫-上杉憲実 2 常盤山文庫-菅原通済 3 鎌倉文庫-久米正雄 4 松ヶ岡文庫-鈴木大拙 |
金沢文庫を創設したのは北条実時。 |
金沢文庫 | 松ヶ岡文庫 |
芸術・文化について、次の説明文の[ ]に最も適当なものを1~4から選びなさい。 |
風光明媚な鎌倉にアトリエを構えた芸術家は多い。 彫刻家〔 (66) 〕は渡仏してロダン,マイヨールの影響を受けた作品を手がけ,その晩年には,〔 (67) 〕に住居とアトリエを構えた。洋画家〔 (68) 〕は,材木座の〔 (69) 〕をアトリエにして「鎌倉にて」や「雲」などの絵画を制作した。また,挿絵や人物肖像画で知られる日本画家鏑木清方は初め材木座,のちに〔 (71) 〕にアトリエを構えていた。 この終焉の地である旧居跡に1998年(平成10),記念美術館が開館した。 |
(66) | |
1 高田博厚 3 高村光太郎 |
2 高村光雲 4 荻原守衛 |
(67) | |
1 材木座 3 七里ヶ浜 |
2 由比ヶ浜 4 稲村ヶ崎 |
(68) | |
1 有島生馬 3 梅原龍三郎 |
2 黒田清輝 4 岸田劉生 |
(69) | |
1 妙長寺 3 向福寺 |
2 啓運寺 4 延命寺 |
(70) | |
1 雪ノ下 3 浄明寺 |
2 二階堂 4 十二所 |
(66) 1 (67) 4 (68) 2 (69) 2 (70) 1 |
啓運寺 |
鏑木清方 |
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