|
芸術・文化に関する記述について、最も適当なものを1~4から選びなさい。 |
(56) | 次のうち,鎌倉市指定文化財として,2017年度(平成 29)に指定されていないものはどれか。 |
1 | 『木造 梵天・帝釈天立像』 (円覚寺) |
2 | 『紙本著色 靏岡御神領 往還幷谷々小道分間図』 (鶴岡八幡宮) |
3 | 『荏柄天神社詩板』 (荏柄天神社) |
4 | 『紙本墨画 凍雲篩雪図』 (川端康成記念会) |
円覚寺の『梵天・帝釈天立像』、鶴岡八幡宮の『紙本著色靏岡御神領往還并谷々小道分間図』、荏柄天神社の『荏柄天神社詩板』が指定されています。 川端康成記念会の『紙本墨画 凍雲篩雪図』は国宝。 |
(57) | 『喫茶養生記』で茶の効用を記し,喫茶の儀礼が広がっていくきっかけをつくった僧はだれか。 |
1 日蓮 3 親鸞 |
2 法然 4 栄西 |
我が国の臨済宗の開祖栄西は、中国・宋から茶の種を持ち帰り、筑前で茶を栽培しました。 のちに建仁寺でも栽培しています。 栄西から茶の種を譲り受けた明恵は、栂尾の高山寺で茶を育て、宇治に移植し、茶の栽培を行います。 これが「宇治茶」の始まりです。 東福寺の開山となった円爾は、宋から持ち帰った種を駿河に普及させました。 |
栄西禅師坐像 |
喫茶養生記 |
茶碑 (京都:建仁寺) |
桑の碑 (京都:建仁寺) |
(58) | 鎌倉の大仏を「美男におはす」と短歌に詠み,大仏のそばにその歌碑がある歌人はだれか。 |
1 金子薫園 3 高浜虚子 |
2 星野立子 4 与謝野晶子 |
与謝野晶子は、鎌倉大仏を「かまくらやみほとけなれど釈迦牟尼は美男におわす夏木立かな」と詠みました。 |
鎌倉大仏 |
与謝野晶子歌碑 |
(59) | 鎌倉五山の制度が確立されたのはいつのことか。 |
1 平安時代 3 室町時代 |
2 鎌倉時代 4 江戸時代 |
鎌倉五山の制度というより五山制度でしょうか。 五山制度は、禅宗寺院の格式を表したもので、鎌倉時代に北条氏によって定められたようです。 その後、幾度かの変遷を経て、室町幕府三代将軍の足利義満の時に、京都の南禅寺が五山の上に置かれ、鎌倉五山と京都五山が定められました。 |
(60) | 鎌倉市にある建造物で国宝であるものはどれか。 |
1 白旗神社社殿 3 円覚寺舎利殿 |
2 建長寺三門 4 鶴岡八幡宮本宮 |
鎌倉の国宝建造物は、円覚寺舎利殿のみ。 ゴールデンウィークや宝物風入などで公開されています。 |
(61) | 次の「頂相(名僧の肖像画)」のうち,唯一国宝に指定されているのはどれか。 |
1 建長寺正統院「高峰顕日坐像」 2 円覚寺「仏光国師坐像」 3 瑞泉寺「夢窓国師坐像」 4 建長寺「蘭渓道隆像」 |
建長寺の「絹本淡彩蘭渓道隆像」は、蘭渓道隆58歳のときの頂相の像で文永8年(1271年)の自賛があります。 |
(62) | 夏目漱石の次の作品のうち,鎌倉を登場させている作品はどれか。 |
1 『夢十夜』 3 『それから』 |
2 『こころ』 4 『三四郎』 |
夏目漱石は『こころ』の中で夏の由比ヶ浜の賑わいを描いています。 その他、『門』でも円覚寺に参禅したときの様子を描いています。 (参考:円覚寺山門) |
(63) | 島崎藤村が円覚寺に参禅した体験をもとに描いた小説は何か。 |
1 『家』 3 『破戒』 |
2 『新生』 4 『春』 |
島崎藤村は円覚寺の塔頭帰源院に出入りし、そのときの様子を『春』に描きました。 夏目漱石が止宿したのも帰源院でした。 |
(64) | 撮影所を蒲田から大船に移し,小津安二郎の「東京物語」など,多くの「大船調」の名作を生み出した映画会社は何か。 |
1 松竹 3 東映 |
2 日活 4 東宝 |
1936年(昭和11年)、松竹撮影所は蒲田から大船に移転しています。 |
(65) | 夏目漱石の弟子のひとりで,鎌倉カーニバルなどの市民活動に積極的に参加した作家はだれか。 |
1 大佛次郎 3 久米正雄 |
2 高見順 4 里見弴 |
久米正雄や大佛次郎らの発案で開催されていた「鎌倉カーニバル」は、1934年(昭和9年)から1962年(昭和37年)まで続いた鎌倉の夏の風物詩でした。 その牽引役だったのが久米正雄。 |
市民カーニバル |
久米正雄胸像 |
(66) | かつては風俗画を得意とした鏑木清方の住居があったことから,現在鎌倉市鏑木清方記念美術館があるのはどこか。 |
1 小町 3 二階堂 |
2 十二所 4 雪ノ下 |
鎌倉駅より小町通りを徒歩7分のところにあります。 |
(67) | 1936 年(昭和 11)に旧加賀藩前田家16代当主前田利為により建築された長谷にある別荘で,1985年(昭和60)から現在のように利用されている建物は何か。 |
1 鎌倉文学館 2 鎌倉芸術館 3 鎌倉歴史文化交流館 4 鎌倉彫会館 |
鎌倉文学館は、1890年頃に加賀百万石前田家の別邸として建てられた洋館。 鎌倉三大洋館の一つ。 |
(68) | 1931年(昭和6)に由比ガ浜に転入後,扇ガ谷,雪ノ下と移り住み,日本における近代批評を確立した評論家はだれか。 |
1 中村光夫 3 小林秀雄 |
2 小牧近江 4 竹山道雄 |
(69) | 鎌倉駅の西口に近い御成町に長く住んだ漫画家横山隆一の代表作は何か。 |
1 『ほのぼの君』 2 『フクちゃん』 3 『冒険ダン吉』 4 『サザエさん』 |
数年前まで鶴岡八幡宮の平家池畔には「フクちゃんちのハクモクレン」が植えられていました。 由比ヶ浜の駐車場から観光客を市中心地に運ぶバスは「フクちゃん号」。 荏柄天神社の「絵筆塚」は、横山隆一らが建立してもの。 |
(70) | 源頼朝が鶴岡八幡宮を造営・再建したときに,多くの木材を材木座海岸から境内まで運ぶ際に行われていたとされる伝統芸能は何か。 |
1 飴屋踊り 3 鎌倉囃子 |
2 鎌倉神楽 4 鎌倉天王唄 |
源頼朝が鶴岡八幡宮を造営した際、材木座海岸に引き上げられた木材が「天王唄」を歌いながら運ばれたといいます。 そして、運ばれた御神木を泰安して行われた祭儀が手斧始式。 |
鎌倉天王唄 (潮神楽) |
手斧始式 |
|
|
★鎌倉検定の受検お申し込みは 鎌倉商工会議所ホームページへ |
|