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鹿王院の舎利殿は、鎌倉幕府三代将軍の源実朝が中国・宋の能仁寺より請来したと伝えられる「仏牙舎利」(ぶつげしゃり)を安置する堂。 実朝が請来した仏牙舎利が博多港に到着したとされる10月15日には「舎利会」が行われ、仏牙舎利が公開されている。 |
※ | 「仏牙」とは、釈迦の歯のこと。 |
舎利殿に掲げられている「駄都殿」の額。 「駄都」(だつ)は仏舎利のこと。 |
大慈寺は、源実朝が後鳥羽上皇への恩と父源頼朝の徳をたたえるために建立した寺院。 1216年(建保4年)、実朝は宋より仏舎利を請来し、頼朝が建立した勝長寿院に安置した後、大慈寺に納めたのだと伝えられている。 その後・・・ 1285年(弘安8年)、鎌倉幕府九代執権・北条貞時は、円覚寺内に祥勝院を建立し、大慈寺の仏舎利を移した。 そして、1374年(応安7年)、後光厳天皇がその一部を京都に献じさせ、鹿王院を開いた春屋妙葩(普明国師)が下賜されたのだという。 |
円覚寺は、八代執権北条時宗が宋の禅僧無学祖元(仏光国師)を招いて創建した鎌倉五山第二位の寺。 山号は瑞鹿山。 無学祖元の創建開堂にあたっての法話に、山中から白鹿が出てきてこれに連なったのだという。 |
円覚寺の仏舎利は、塔頭正続院の舎利殿に納められている。 大慈寺に仏舎利を祀った実朝が10月15日に舎利会を行って供養していたことから、毎年10月15日に舎利講式が行わる。 |
「金閣」と呼ばれる鹿苑寺の舎利殿は、鹿王院の舎利殿を参考にしているのだとか。 鹿苑寺は春屋妙葩が二世住持となった相国寺の境外塔頭。 |
泉涌寺の舎利殿に納められている仏牙舎利は、1228年(安貞2年)に湛海が宋から持ち帰ったものらしい。 |
京都市右京区嵯峨北堀町24 京福電鉄「鹿王院駅」より徒歩2分 JR山陰本線「嵯峨嵐山駅」より徒歩7分 京都バス・京都市営バス下嵯峨バス停から徒歩5分 |
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