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禅興寺は、五代執権北条時頼が隠居生活を送った最明寺を前身とする寺。 時頼の死後、廃寺となっていた最明寺を八代執権北条時宗が蘭渓道隆を招いて禅興寺として再興。 1323年(元亨3年)に円覚寺で行われた九代執権北条貞時の十三回忌供養には、建長寺、円覚寺、壽福寺、浄智寺に次ぐ92人の僧が参列するほど大きな寺だった。 北条貞時十三回忌供養 1380年(康暦2年)には、鎌倉公方の足利氏満の命によって上杉憲方が中興し、密室守厳(みっしつしゅごん)を招いて支院の明月院を建てた。 明月院は、山内経俊が建てた明月庵を起源とされているが、実質的な開基は憲方とするのが通説。 憲方の戒名は「明月院天樹道合」。 |
十刹とは、臨済宗寺院の五山の次に置かれた寺格。 成立は鎌倉時代末と考えられている。 当初の十刹には、禅興寺や後に五山へ昇格する浄妙寺も含まれていたが、室町時代になると天下十刹が定められ、変遷があった後、足利義満のときの五山制度改革によって、五山は鎌倉五山と京都五山に、十刹は関東十刹と京都十刹に分けられた。 五山制度改革によって定められた関東十刹のうち鎌倉の寺院は、禅興寺(廃寺)・瑞泉寺・東勝寺(廃寺)・万寿寺(廃寺)・大慶寺・興聖寺(廃寺)・善福寺(廃寺)・法泉寺 (廃寺)。 |
開山堂 (宗猷堂) |
明月院やぐら |
明月院の開山堂には密室守厳の木像と、最明寺・禅興寺・明月院の歴代住持の位牌が祀られている。 明月院やぐらは、鎌倉最大のやぐらで禅興寺を中興した上杉憲方の墓と伝えられている。 |
明月院は、八代執権北条時宗が蘭渓道隆を招いて開いた「禅興寺」の支院。 境内には、五代執権北条時頼の廟所がある。 鎌倉の「紫陽花寺」。 |
鎌倉市山ノ内189 0467(24)3437 JR北鎌倉駅より徒歩10分 |
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