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甘縄神明神社

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甘縄神明神社


 甘縄神明神社(あまなわしんめいじんじゃ)は、710年(和銅3年)、僧行基の草創によって、由比の長者と呼ばれた染屋時忠が神明宮と神輿山円徳寺を建立したのがその始まりと伝えられ、鎌倉最古の神社といわれている。

 源頼義が祈願して子の八幡太郎義家を授かったと伝えられ、源氏とは縁の深い社。

 頼義や義家は社殿を修復し、『吾妻鏡』には源頼朝安達盛長に命じて社殿を修理し、荒垣や鳥居を建てたことが記されている(1186年(文治2年)10月24日)。

 源実朝北条政子も参詣した。

 甘縄には、頼朝に仕えた安達盛長が館を構えたとされ、境内には、安達邸で誕生したという八代執権北条時宗の「産湯ノ井」が残されている。 


祭神 天照大神



甘縄神明神社
本殿


リンクボタン鎌倉と源氏:源氏ゆかりの地を本拠とした頼朝









甘縄神明神社
甘縄神明宮

 『新編相模国風土記稿』に、「神明宮」は「甘縄明神」と唱えられ臨済宗甘縄院が別当を勤めていたとある。

 明治の神仏分離により甘縄院は廃絶。

 その後、長谷寺の鎮守社だった五社明神社が合祀され、昭和に入って甘縄神明神社と改称された。





染谷時忠邸址碑
リンクボタン染屋時忠邸跡碑

 甘縄神明神社を建てたといわれる染屋時忠は、藤原鎌足の四代目の子孫で、関東諸国の総司令官だった。

 鎌倉の各地に娘が大鷲にさらわれた際の伝説が残されている。

 『鎌倉大仏縁起』によると、聖武天皇の勅願により建立されたという関東総国分寺としての清浄泉寺(現在の高徳院)は時忠が奉行したのだという。

 また、甘縄神明神社は鎌倉大仏の鎮守だったのだという。

 鎌足は藤原氏の始祖。

 長谷寺開基の藤原房前は鎌足の孫といわれ、房前を祖とする家系が藤原北家。

 真楯→内麻呂→冬嗣→長良→基経→忠平→師輔と続き・・・

 摂関政治の全盛を築いた兼家道隆道兼道長へと繋がっていく。


リンクボタン鎌倉大仏造立を発起したという源頼朝の侍女・稲多野局の伝説





万葉集歌碑
万葉集

 万葉集にある「鎌倉の見越の崎の岩崩の君が悔ゆべき心は持たじ」の「見越の崎(みこしのさき)」は、甘縄神明神社裏山の神輿山ともいわれている。





八幡太郎義家氏神
リンクボタン八幡太郎義家氏神



河内源氏三代の墓〜頼信・頼義・義家〜










安達盛長邸址碑
リンクボタン安達盛長邸
北条時宗産湯の井
リンクボタン北条時宗産湯の井


 甘縄には、源頼朝以来、鎌倉御家人として活躍した安達氏の館があった。

 八代執権北条時宗は、安達邸(松下禅尼の甘縄の第)で誕生したと伝えられている。


安達盛長の墓
リンクボタン安達盛長の墓
(修善寺)





〜境内社〜

秋葉神社
秋葉神社
五所神社
五所神社





〜イベント〜

甘縄神明神社の桜
リンクボタン
甘縄神明神社例祭
リンクボタン例祭


長谷の灯かり
リンクボタン長谷の灯かり
長谷の市
リンクボタン長谷の市









〜川端康成〜

 1946年(昭和21年)、甘縄神明神社前に移り住んだ川端康成

 小説『山の音』には、甘縄神明神社の様子も描かれています。


川端康成記念館
リンクボタン川端康成記念会



〜『山の音』〜

 ふと信吾に山の音が聞こえた。

 風はない。月は満月に近く明るいが、しめっぽい夜気で、小山の上を描く木々の輪郭はぼやけている。しかし風は動いていない。

 信吾のいる廊下の下のしだの葉も動いていない。

 鎌倉のいわゆる谷戸の奥で、波が聞こえる夜もあるから、信吾は海の音かと疑ったが、やはり山の音だった。

 遠い風の音に似ているが、地鳴りとでもいう深い底力があった。自分の頭のなかに聞こえるようでもあるので、信吾は耳鳴りかと思って、頭を振ってみた。

 音は止んだ。

 音が止んだ後で、信吾ははじめて恐怖におそわれた。死期を告知されたのではないかと寒けがした。


甘縄神明神社
社殿前から見える相模湾








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甘縄神明神社
甘縄神明神社

鎌倉市長谷1−12−1

江ノ電「長谷駅」
又は「由比ヶ浜駅」から徒歩5分。


江ノ電で鎌倉



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