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鎌倉権五郎景政の命日にあたる9月18日は御霊神社例大祭。 神幸祭では、神奈川県の無形民俗文化財に指定されている面掛行列を観ることができます。 神幸祭は14:30から。 面掛行列の出発は14:40頃。 ※雨天中止 |
御霊神社の面掛行列は、鶴岡八幡宮の放生会で行われていた面掛行列に倣ったものといわれ、東京国立博物館の「鶴岡八幡宮祭礼行列之図」には面を付けた行列が描かれています。 「鶴岡八幡宮祭礼行列之図」は鶴岡八幡宮上宮回廊にある宝物館でも複製を観ることができます。 東京国立博物館HP |
源頼朝は非人頭の娘を可愛がり、身籠もらせてしまいます。 そして、娘のもとに、おしのびで通う頼朝の警護を非人たちが引き受けました。 そのような経緯から、年に一度だけの無礼講が許されますが、身分の低い非人であるため、大衆に顔を見せることができず面をつけたのだと伝えられています。 これが面掛行列の起こりだともいわれ、九人目に孕み女(はらみおんな:阿亀)がいるのはそのためだとも伝えられています。 |
一番面 爺 (じい) |
二番面 鬼 (おに) |
三番面 異形 (いぎょう) |
四番面 鼻長 (はななが) |
五番面 烏天狗 (からすてんぐ) |
六番面 翁 (おきな) |
七番面 火吹男 (ひょっとこ) |
八番面 福禄 (ふくろく) |
九番面 阿亀 (おかめ) |
十番面 女 (とりあげ) |
氏子たちが付ける面は、明和5年銘(1769年)の10種類の面で、面掛行列は、1976年(昭和51年)に神奈川県の無形民俗文化財に指定されています。 |
鎌倉江ノ島七福神の福禄寿は、八番面の福禄にちなむもの。 |
行列は、金棒をついた陣笠姿の露はらい、注連榊、天狗面、太刀持ち、弓矢などに続いて、一番面の爺(じい)から面の順に従って面掛十人衆が練り歩きます。 |
面掛行列の中心人物は、妊婦姿で特別に着飾った九番目の阿亀(おかめ)。 後ろは、阿亀に付き従う天女姿の女(とりあげ)。 行列の中心である「阿亀」の大きなお腹は、豊年・豊漁の祈願を子を産む形に象徴させたものということです。 阿亀のお腹をさすると・・・ 「安産の御利益」 子のない夫が阿亀の役を務めると・・・ 「子宝に恵まれる」 と伝えられています。 |
御霊神社の面掛行列は、江戸時代から行われるようになったといわれ、200年以上の歴史があります。 |
鎌倉では、鶴岡八幡宮・御霊神社・八雲神社(山ノ内)で面掛行列が行われていました。 八雲神社には天狗・爺・烏天狗・猿・布袋・おかめ・女の7面が伝えられていますが、これらの面は、1840年(天保11年)に行われた円覚寺の洪鐘祭の時に、御霊神社の面を模して作られたものです。 明治以後、鶴岡八幡宮の面掛行列はなくなり、八雲神社の面掛行列も1965年(昭和40年)に行われた円覚寺の洪鐘祭を最後に絶えて、現在では御霊神社のみで行われている奇祭となりました。 |
2023年10月29日、2020年から延期となっていた洪鐘祭が開催されました。 |
令和の洪鐘祭では八雲神社の面掛行列も参加。 |
面掛行列の阿亀・・・鎌倉:御霊神社(okadoのブログ) |
御霊神社 |
例大祭 |
御霊神社は、平安時代の開発領主鎌倉権五郎景政を祀る神社。 |
鎌倉市坂ノ下4−9 0467(22)3251 江ノ電「長谷駅」から徒歩5分 |
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