鎌倉手帳(寺社散策)

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常楽寺の仏殿
〜鎌倉〜

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常楽寺仏殿


 常楽寺の仏殿は、1691年(元禄4年)の再建で県の有形文化財に指定されている。

 本尊の阿弥陀三尊像が安置され、仏殿背後には、開基北条泰時の墓がある。





常楽寺本尊
阿弥陀三尊

 本尊の木造阿弥陀三尊像の台座からは「仁治3年(1242年)6月12日」の墨書が確認されている。

 この日は北条泰時が没する3日前であることから、泰時の末期に際しての造像と考えられている。

 作風から慶派仏師の定慶の作とも。

 鎌倉市の文化財。





〜仏師定慶〜

 定慶という仏師は複数いるが・・・

 『吾妻鏡』によると、泰時は源頼家の娘竹御所の一周忌に際して肥後法橋に造仏させている。

 近年では、肥後法橋と肥後定慶は同一人物という説があり、竹御所との繋がりからすると、常楽寺の阿弥陀三尊は肥後定慶の造仏なのかもしれない。

 肥後定慶が造立した鞍馬寺の聖観音と似ているという指摘もある。

 肥後定慶は運慶の次男康運という説があり、明王院不動明王像の造仏を手がけたと考えられるのだという。

 円応寺初江王坐像を彫った幸有は、肥後定慶の弟子筋という見方が有力。



興福寺東金堂
リンクボタン興福寺東金堂
(奈良)

 興福寺東金堂の国宝・木造維摩居士坐像と木造文殊菩薩坐像は定慶作といわれている。





仏殿天井画
天井画

 仏殿の天井画は、狩野雪信の雲龍図。

 夜になると動き出したため、両目の視力を奪われたという。

 そのため、目には光がない。



数えてみよう龍の爪
建長寺・円覚寺の雲龍図





仏殿前には
常楽寺のイチョウ
開山お手植えのイチョウ


仏殿背後には
北条泰時の墓
リンクボタン北条泰時墓








歴史めぐり源頼朝




常楽寺
リンクボタン常楽寺

 常楽寺は、建長寺の根本といわれてる寺。
 1月の「文殊祭」では、開山蘭渓道隆が宋より持参したという秘仏の文殊菩薩像が開帳される。


鎌倉市大船5−8−29
0467(46)5735

大船駅又は北鎌倉駅から徒歩20分



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