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寿福寺の仏殿は、宝暦年間(1751年〜64年)に建立されたといわれている建物。 本尊は、「籠釈迦」と呼ばれる「釈迦如来坐像」。 明治の神仏分離によって鶴岡八幡宮から移された仁王像も安置されている。 禅宗前栽の名残である仏殿前の「ビャクシン」(柏槇)の古木4株は、市の天然記念物。 |
寿福寺の本尊「脱活乾漆造釈迦如来坐像」は、室町時代の仏像で関東ではめずらしい乾漆仏。 「籠釈迦」と呼ばれている。 中世の乾漆像として極めて稀少な価値をもつもの。 像高295.0p。 籠の形の上に紙や布などを貼って作られたということから「籠釈迦」と呼ばれているが、実際は粘土の原型の上に布を貼って作られたもの。 奈良・東大寺の大仏鋳造と大仏殿の建設に尽力した宋の工人陳和卿の作とも伝えられている。 脇侍の文殊菩薩像・普賢菩薩像は木造だが、表現的にも中尊と一組の仏像として制作されたものと考えられ、中尊とともに県の文化財に指定されている。 |
釈迦像の両側に置かれている仁王像は、明治の神仏分離によって、鶴岡八幡宮から移されたもの。 室町時代の造像とされている。 |
かつての鶴岡八幡宮は神仏混淆の宗教施設だった。 |
神仏分離と鶴岡八幡宮(okadoのブログ) |
南北朝時代、寄木造。 像高64.7p。 総体に量感が豊かで、大きな目や耳など、異国的な雰囲気が巧みに表現されている。 |
木造地蔵菩薩立像 (国重文) |
銅造薬師如来像 (国重文) |
寿福寺の仏殿は、普段は近づけませんが、毎年、ゴールデンウィーク中に特別拝観が実施されています。 仏殿内には入れませんが、本尊の釈迦如来や鶴岡八幡宮にあったという仁王像を拝観することができます。 特別拝観の有無や日時を寿福寺に確認してからお出掛け願います。 |
寿福寺は、源義朝の旧跡に北条政子が創建したといわれる寺。 開山は、我が国臨済宗の開祖で『喫茶養生記』で知られる栄西。 鎌倉五山の第三位。 |
鎌倉市扇ガ谷1−17−7 鎌倉駅西口より徒歩10分 |
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