藤原道長を救った白い犬と安倍晴明の占い |
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伝説によると・・・ 藤原道長は、自邸の土御門殿の東側に建立した法成寺に参るときには、可愛がっていた白い犬を連れていたのだという。 ある日、道長が門を入ろうとすると、それを止めようと犬たちが吠えて立ちふさがった。 車から降りて入ろうとすると、犬たちは衣の裾を咥えて止めたのだという。 犬たちの行動に理由があると感じた道長は、安倍晴明を呼んで占わせた。 すると・・・ 土中に呪いのものが埋められていると出た。 掘り出してみると、それは土器二つが十文字に束ねてあるものだった。 晴明が調べてみると、蘆屋道満の仕業だった。 捕えられた道満は、生まれ故郷の播磨国へ流罪となったのだとか。 この話は、道長が法成寺を建立した時には晴明は死去しているので伝説の域を出ないものだが、参考までに・・・ 1009年(寛弘6年)の「敦成親王・藤原彰子・藤原道長の呪詛事件」では、実行犯の円能が道満の関与を自白している。 |
法成寺は、土御門邸の東側に藤原道長が創建した寺院。 法成寺内には・・・ 正室の源倫子の発願により建立された西北院、娘の藤原彰子の発願で建立された東北院があった。 東北院の一角には、紫式部と同僚女房だった和泉式部のために建立された誠心院もあった。 |
安倍晴明は、花山天皇・一条天皇・藤原道長の信任を得た陰陽師。 晴明神社は、一条天皇が晴明の偉業を讃えるために、晴明の屋敷跡に創建。 |
晴明は、1005年(寛弘2年)9月26日に85歳で没したといわれ、嵯峨に葬られたのだと伝えられている。 墓所では、命日には嵯峨墓所祭が斎行されている。 |
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