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覚園寺の愛染堂は、廃寺となった大楽寺の本堂を移築したもの。 堂内中央に「木造愛染明王坐像」(市重文)、左に「木造阿しゅく如来坐像」(県重文:鎌倉十三仏)、右に「鉄造不動明王坐像」(県重文:試みの不動)が安置されている。 |
南北朝時代。 像高98.0p。 愛染明王は、鶴岡八幡宮、浄光明寺、青蓮寺等にしか見られず、鎌倉では珍しい。 愛染明王を信仰すると、他人から敬愛され、財宝をもたらすとされている。 |
鎌倉時代。 像高111.0p。 廃寺となった大楽寺の像。 頭部から「元享弐季壬戌十二月日法印院興作」・「阿しゅく仏」の墨書が発見されている(元享2年=1322年)。 院興は、横浜称名寺の「清涼寺式釈迦如来立像」や「金剛力士像」を手掛けた人物といわれる。 |
鎌倉時代。 像高56.5p。 廃寺となった大楽寺の本尊。 関東地方の鉄仏のなかではもっとも早い作例とされ、穏やかな忿怒相と全体の身のこなしに平安末の特色が強く残されている。 大楽寺を開いた願行が伊勢原の大山寺の「鉄造不動明王像」(国重文)を鋳造するにあたって試しに造ったものであると伝えられていることから、「試みの不動」とも呼ばれている。 願行は、京都泉涌寺第六世で、大楽寺を開くなど、鎌倉に泉涌寺派の法灯を伝えた高僧。 |
鎌倉に泉涌寺派の法燈を伝えた願行 |
大山寺 |
江の島岩屋 |
願行は、江ノ島に参籠して不動明王像を鋳造したのだと伝えられている。 大山寺の鉄造不動明王は、毎月8・18・28日と11月8日〜12月8日に開催されるもみじ祭りで開帳されている。 |
覚園寺は、北条義時の戌神将伝説で知られている真言宗の寺。 本尊薬師如来像、日光・月光菩薩像、十二神将像など貴重な仏像が残されている。 「黒地蔵縁日」は鎌倉の夏の風物詩。 |
鎌倉市二階堂421 0467(22)1195 鎌倉駅から「大塔宮」行バス終点下車 徒歩10分 |
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