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紫式部の『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルの一人ともいわれる藤原実方。 20人以上の女性と交際があったといわれ、清少納言もその一人といわれる。 清少納言の『枕草子』では二人の交際については語られていないが・・・ 993年(正暦4年)11月に藤原定子が開いた五節では魅力的な実方を伝えている。 実方は、舞姫の介添え役だった年若い女房の衣服の紐がほどけていたのを、さっと近寄って結び直し、 「あしびきの山井の水は凍れるをいかなる紐のとくるなるらむ」 と詠んだのだとか。 『実方朝臣集』には二人の贈答歌が・・・ 「忘れずよまた忘れずよ瓦屋の下たくけぶり下むせびつつ」 実方は、中宮に仕える元輔の娘のところに人知れず通っていたが、しばらく音信が途絶えてしまったので、元輔の娘から「忘れてしまったのね」と言われて詠んだのだという。 中宮は一条天皇の中宮・藤原定子、元輔とは清少納言の父・清原元輔のことと考えられている。 その返歌は、 「葦の屋の下たくけぶりつれなくて絶えざりけるも何によりてぞ」 『拾遺和歌集』には、 「時のまも心はそらになるものを いかですぐしゝ昔なるらむ」 という実方の歌が載せられている。 この歌の詞書(前書き)は、「元輔が婿になりて、あしたに」 元輔の婿ということは、実方と清少納言は結婚していたことになるが、この元輔の娘とは清少納言のことなのだろうか? |
五節の舞姫~新嘗祭・大嘗祭で舞った舞姫と貴族~ |
清少納言の歌~誰が伊吹の里に行くなどと言ったの?~ 藤原実方の歌~伊吹山のさしも草のように燃える思い~ |
清少納言は、藤原実方が越前に下向する際に一首詠んでいる。 |
清少納言の歌~藤原実方が陸奥国へ下向する際の歌~ |
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