鎌倉手帳(寺社散策)

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鎌倉のやぐら

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 「やぐら」とは、鎌倉を中心として点在する墳墓。

 丘陵山腹を穿って造られている。漢字では、「窟」・「矢倉」などとも書かれた。

 「やぐら」は、方形に削られた「玄室」と玄室への入口である「羨道」とからなっていて、「玄室」には、納骨穴を造り、その上に五輪塔や宝篋印塔などの供養塔が置かれている。
 
 なかには壁面に五輪塔や仏像などが彫刻されているものもある。


大江広元の墓
三浦一族墓
御馬冷場
腹切りやぐら
紅葉山やぐら
黄金やぐら
十六ノ井
銭洗弁財天やぐら
相馬次郎師常墓
北条政子・源実朝墓
阿仏尼墓
足利尊氏墓
明月院やぐら
北条常盤亭跡やぐら

多宝寺址やぐら群
瓜ヶ谷やぐら群
十四やぐら
北条首やぐら
お塔の窪やぐら
百八やぐら
朱垂木やぐら
北条義時やぐら
東泉水やぐら群
胡桃ヶ谷やぐら群
日月やぐら
唐糸やぐら
まんだら堂やぐら群






 鎌倉は、三方を山で囲まれ、要害の地ではあったが、平地が少なかったため、横穴式の墳墓を造ったものと考えられている。

 もともと、鎌倉時代の武士などの埋葬は、法華堂と呼ばれる堂に葬るという方法であった。源頼朝北条義時法華堂が知られている。

 しかし、承久の乱を経て、鎌倉の権力が増大すると人口も増えたため、法華堂を建てて葬るだけの平地の確保が難しくなってきた。

 そのため、北条泰時によって市街地への墓所の建設を禁じる法令が出されたものと考えられている。






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