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1254年(建長6年)、名越切通を越えて鎌倉に入った日蓮。 その折、水を求めた日蓮が持っていた杖で地面を突き刺したところ水が湧き出したとされる。 その水が大町大路から名越切通へと通じる道にある鎌倉五名水の一つ「日蓮乞水」。 『新編鎌倉志』には、 「日蓮乞水は名越切通に達する路傍の小さな井戸を云う 昔日蓮が房総より鎌倉に来る時 此処にて清水を求めしに俄かに湧出せしとなり 大旱にも涸れる事なしとぞ、鎌倉五名水の一なりと云う」 と紹介されている。 現在は、井戸の形をしているが、元は湧き水であって、穴があいているだけであったという。 石碑には「南無妙法蓮華経日蓮水」と刻まれている。 近くには、鎌倉十井の一つ「銚子ノ井」がある。 |
日蓮の鎌倉での活動の拠点となったのが、名越の松葉ヶ谷で、長勝寺、安国論寺、妙法寺といった日蓮が草庵を結んだ地とする寺院が並んでいる。 名越を拠点とした日蓮は、小町大路で辻説法を行い、1260年(文応元年)、自らが著した『立正安国論』を北条時頼に提出した。 |
立正安国論 |
鎌倉五名水 鎌倉五名水MAP |
名越切通は、鎌倉と三浦を結ぶ往還路として整備された古道(鎌倉七口の一つ。)。 北方の尾根にある「まんだら堂やぐら群」には、多くのやぐらや石塔が残されている。 |
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