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斎宮(さいぐう)は、伊勢神宮に仕えた未婚の内親王または女王。 天皇の即位ごとに占いによって選ばれ、宮城内に設けられた初斎院で一定期間心身を清め・・・ その後、宮城外の清らかな地として選ばれた「野宮」で心身を清めて伊勢へ下向した。 崇神天皇の時に始まったと伝えられ、鎌倉末期の後醍醐天皇の時代に廃止されている。 |
西京高校グランドの邸宅発掘調査では、「斎宮」「斎雑所」と書かれた土器などが発見され、斎宮邸の一つと判明した。 |
斎宮は、賀茂神社(上賀茂神社と下鴨神社)に奉仕した斎院とともに「斎王」(斎内親王の略)と呼ばれる。 |
賀茂別雷神社 (上賀茂神社) |
賀茂御祖神社 (下鴨神社) |
賀茂神社の祭礼は賀茂祭(葵祭)は、斎王が主宰していた。 |
神話の中での斎宮の初代は、崇神天皇の皇女・豊鍬入姫命とも垂仁天皇の皇女・倭姫命ともいわれる。 ただし、制度上の初代は天武天皇の皇女・大来皇女。 |
滋賀県高島市の白鬚神社は、初代斎宮といわれる倭姫命が建てた社。 越前に下向する紫式部が参拝したとされ、境内には紫式部の歌碑が建てられている。 |
野宮神社は、伊勢神宮に奉仕する斎王(斎宮)が身を清めた野宮に鎮座する社。 紫式部の『源氏物語』~賢木の巻~では、光源氏と深い関係にあった六条御息所の娘(のちの秋好中宮)が伊勢神宮に仕える斎王となっている。 |
斎宮神社も野宮の旧蹟とされる。 野宮は、嵯峨天皇の皇女・仁子内親王のときから嵯峨野に造営されたのだという。 |
『伊勢物語』で斎宮の女房と勅使の男が詠んだ歌と、『源氏物語』で六条御息所と光源氏が詠んだ歌。 |
ちはやぶる 神の斎垣~伊勢物語と源氏物語の歌~ |
伊勢神宮に奉仕する斎王(斎宮)は、伊勢に赴く際、大極殿で天皇から「別れの御櫛」を挿してもらったのだという。 紫式部の『源氏物語』~賢木の巻~には、その様子が描かれている。 |
1014年(長和3年)9月20日、三条天皇の皇后宮・藤原娍子が産んだ当子内親王が斎王(斎宮)として伊勢へ赴くことに。 「別れの御櫛」に臨んだ三条天皇は、互いに振り返ってはならない決まりにもかかわらず、別れがたさから思わず振り返ってしまったのだとか。 |
大極殿は、平安京の大内裏(平安宮・宮城)にあった朝堂院の正殿。 |
京都市中京区西ノ京東中合町 西京高校正門前 地下鉄東西線「西大路御池」下車 |
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