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建長寺の梵鐘は、1255年(建長7年)、関東の鋳物師の筆頭だった物部重光によって鋳造されたもの。 建長寺を創建した北条時頼が大旦那となり、開山の蘭渓道隆が銘文を撰している。 総高208.8センチメートル、口径124.3センチメートルで、平安時代の作風を踏襲している。 建長寺創建当時の貴重な遺品。 1933年(昭和28年)11月14日、円覚寺の梵鐘とともに国宝に指定された。 銘文の最後には、以下のように書かれている。 『建長七年卯乙二月二十一日 本寺大檀那相模守平朝臣時頼 謹勧千人同成大器 建長禅寺住持宋沙門道隆 謹題都勧進監寺僧琳長 大工大和権守物部重光』 鋳造した物部重光は、当時の鋳物師の棟梁で、高徳院の大仏鋳造も手掛けたものと考えられている。 |
常楽寺梵鐘(鎌倉国宝館寄託)、建長寺梵鐘、円覚寺梵鐘は、鎌倉三名鐘と呼ばれる。 |
物部氏〜鎌倉大仏鋳造に携わった鋳物師と銅鐘〜 |
国宝梵鐘は、山門(三門)横の鐘楼に吊されている。 関東一美しい梵鐘として知られ、音色が人の泣き声に似ているということから「夜泣き鐘」とも呼ばれている。 |
「鐘つけば銀杏ちるなり建長寺」 は、1895年(明治28年)に夏目漱石が詠んだ句。 正岡子規の「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」は、同じ年に漱石の句を参考にして詠まれたのだとか・・・ |
建長寺は、五代執権北条時頼が宋の蘭渓道隆を招いて開いた日本で初めての「禅専門道場」。 臨済宗建長寺派大本山。 鎌倉五山の第一位。 |
鎌倉市山ノ内8 0467(22)0981 JR北鎌倉駅から徒歩15分 |
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