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朝顔(あさがお)は、紫式部の『源氏物語』の登場人物。 光源氏の父桐壺帝の弟・桃園式部卿宮の姫君。 8年間、賀茂斎院として奉仕していたが、桃園式部卿宮が亡くなると斎院を退いて桃園邸で叔母の女五宮と暮らすことに。 昔から朝顔を慕っていた光源氏は、女五宮の見舞いにかこつけ頻繁に桃園邸を訪問。 光源氏の執心は世間の噂にもなって紫の上を苦しめたが・・・ 朝顔は冷たく接して光源氏の求愛を拒んだ。 その後、光源氏とはときより便りを交わしていたが、独身を貫き通している。 朝顔の呼び名は、光源氏からアサガオの花を添えた和歌を送られたことによるもの。 諸説あるが「アサガオ」は「キキョウ」のことともいわれ、紫式部の邸跡とされる蘆山寺の庭にはキキョウが植えられている。 |
賀茂斎院は、賀茂神社(上賀茂神社と下鴨神社)に奉仕した斎王のこと。 紫式部の時代の斎王は、村上天皇の第十皇女・選子内親王で、歴代最長の期間を斎王であり続け、大斎院と称された。 祭礼の賀茂祭(葵祭)は、斎王の主宰で行われていた。 |
賀茂別雷神社 (上賀茂神社) |
賀茂御祖神社 (下鴨神社) |
賀茂斎院跡 (檪谷七野神社) |
歴代斎王神霊社 (下鴨神社) |
賀茂斎院は、上賀茂神社と下鴨神社に奉仕した斎王の御所。 2018年(平成30年)、下鴨神社の糺の森には、歴代斎王を祀る賀茂斎院歴代斎王神霊社が再興された。 「賀茂斎院」という語には、斎王とさす場合と、その御所をさす場合がある。 |
六条御息所は、光源氏の愛人だった女性で、『源氏物語』~葵の巻~では、光源氏の正妻・葵の上に生霊となってとりつき死に至らしめている。 朝顔が初めて登場するのも「葵の巻」。 そして、六条御息所の娘・秋好中宮は伊勢神宮に奉仕する斎王(斎宮)。 朝顔は賀茂神社に奉仕する斎王(斎院)。 六条御息所と朝顔には通じるところがあることから、朝顔が光源氏を拒んだのは・・・ 「光源氏に心変わりされて転落した六条御息所のようにはならないという思いがあった」 という見解がある。 |
光源氏の初恋の女性・藤壺は、朝顔の父・桃園式部卿宮と同じ頃に亡くなっている。 朝顔のことを諦めた光源氏は、雪の夜に悲しむ紫の上を慰めながら藤壺のことを語るのだが、その夜、藤壺が光源氏の夢枕に現れている。 翌日、光源氏は藤壺を供養し、叶う事なら極楽浄土で同じ蓮の葉に座ることを願っている。 |
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