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ここにかく 日野の杉むら 埋む雪 小塩の松に けふやまがへる |
父・藤原為時に同行して越前武生に下向した紫式部が初めて迎えた冬・・・ 初雪が降った日、日野山に積もった雪を眺めながら、都にある小塩山の松を思い出して詠んだ歌。 「日野山の杉は雪が降って埋もれんばかり。都の小塩山の松にも降り積もっているのだろうか」 この歌の返歌は、 小塩山 松の上葉に 今日やさは 峯のうす雪 花と見ゆらむ 「小塩山の松の上葉に初雪が降って、峯の薄雪は花のように見えることでしょう」 詠んだのは紫式部の身近に仕えていた者なのかもしれない。 |
大原野神社 (京都) |
紫式部歌碑 (蔵の辻) |
都の小塩山の麓には紫式部が氏神と崇めた大原野神社が鎮座する。 大原野神社は、藤原氏の氏神・春日大社を勧請して創建された「京春日」と呼ばれる社。 『源氏物語』~行幸の巻~には、冷泉帝の行幸の様子が描かれている。 白壁の蔵が建ち並ぶ「蔵の辻」の紫式部の歌碑には、「早く都へ戻りたい」という思いから詠んだ 「ふるさとに 帰る山路の それならば 心やゆくと ゆきも見てまし」 が書きつけられている。 |
日野山 |
紫式部像 |
日野山は、山岳信仰の霊山。 越前富士とも呼ばれ、越前で暮らした紫式部が眺めていた山なのだという。 紫式部公園に建てられている紫式部像の視線の先にあるのは日野山。 |
紫式部公園の紫式部像の周りには、紫式部が詠んだ3つの歌碑が建てられている。 |
越前市東千福町20 武生駅から白山行き福鉄バス 「紫式部公園口」下車 市民バス市街地循環南ルート 「紫式部公園」下車 |
大きい地図を見るには・・・右上のフルスクリーンをクリック。 |
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