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極楽寺切通(極楽寺坂)の入口にある虚空蔵堂は行基の霊跡。 聖武天皇の時代、行基が全国行脚の途中で、頭脳明晰、記憶力増進をはかる「虚空蔵求聞持法」を修したときのことが次のような伝説として残されている。 井戸の中に三つの明星が輝き、夜も付近を照らした。 この現象が七夜も続いたため、村人の力を借りて、井戸水を汲み出してみると黒く輝く石があった。 行基は「虚空蔵菩薩が石になって降りてこられた」と思いついた。 そのことは、都の聖武天皇の耳にも入り、行基に虚空蔵菩薩の像を彫って祀るように命じたのだという。 |
虚空蔵堂は、行基が彫った虚空蔵菩薩が祀られている御堂といわれ、本来の名は「明鏡山円満院星井寺」という。 |
行基作とされる本尊虚空蔵菩薩は、鎌倉時代には源頼朝の命により秘仏とされていたが(35年に一度だけの開帳だった。)、現在では、1月、5月、9月の13日に開帳されている。 虚空蔵菩薩は丑年と寅年生まれの守り本尊。 13歳になった子が知恵を授かるための「十三まいり」も盛んに行われていたという。 「日本三虚空蔵」ともいわれ、1月、5月、9月の13日には「護摩焚き供養」が行われている。 ※鎌倉十三仏の一つ |
古くより海上安全、大漁満足など、海や水に関係する人々に功徳を授けてくれる地蔵尊。 心清く精進すれば願い事を数日で叶えてくれるという。 |
虚空蔵堂の下にある井戸は、鎌倉十井の一つに数えられる「星ノ井」。 「星月ノ井」又は「星月夜ノ井」とも呼ばれている。 行基が見つけた光り輝く石は、この井戸の中から発見された。 |
「十三まいり」の寺として知られる京都の法輪寺。 行基創建の葛井寺(かどのいでら)を前身としている。 嵐山の観光名所として知られる渡月橋は、「十三まいり」のために架けられたのが始まりだという。 |
星の井通り 極楽寺切通 |
鎌倉市坂ノ下18−28 最寄り駅:江ノ電「極楽寺駅」又は「長谷駅」より |
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