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浄妙寺には、鎌倉の地名の由来ともされる藤原鎌足の「鎌槍伝説」が残されている。 昔、藤原鎌足は、鹿島神宮参詣の途中で由比の里(現鎌倉)に宿泊した。 すると、夢に現れた老人から「鎌槍をこの地に埋めれば天下はよく治まる」というお告げを受け、白狐に導かれるまま所持していた鎌槍を浄妙寺の裏山に埋めたのだという。 鎌倉という地名は、この鎌足の「鎌槍」から生まれたという説がある。 開山堂には、「木造藤原鎌足像」が安置されている。 |
藤原鎌足は、中大兄皇子(のちの天智天皇)に仕え、大織冠を授けられ藤原姓を賜った。 鎌倉を訪れた鎌足は、夢のお告げによって鎌槍を大倉の松ヶ岡に埋めて祠を営んだといわれ、それが浄妙寺の鎌足稲荷の始まりと伝えられている。 |
※ | 大織冠は冠位の最高位で鎌足だけが授かった冠位。 |
※ | 鎌足の伝説は、鶴岡八幡宮の大臣山にも残されている。 |
甘縄神明神社を創建したという染谷時忠は鎌足の子孫とされ、長谷寺開基の藤原房前は鎌足の孫といわれている。 房前を祖とする家系が藤原北家。 真楯→内麻呂→冬嗣→長良→基経→忠平→師輔と続き・・・ 摂関政治の全盛を築いた兼家・道隆・道兼・道長へと繋がっていく。 |
2008年(平成20年)2月19日、藤原鎌足の伝承が残る「鎌足桜」が浄妙寺に寄贈された。 |
浄妙寺は、足利氏の菩提寺として創建された。 室町時代には隣接地に鎌倉公方屋敷が構えられ、鎌倉五山に列せられるほど栄えた。 |
鎌倉市浄明寺3−8−31 0467(22)2818 鎌倉駅から金沢八景・大刀洗行・ハイランド循環バス 「浄明寺」下車徒歩1分 |
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