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音無神社(おとなしじんじゃ)は、伊東の中央を流れる音無川(松川)の東岸に鎮座する。 祭神は豊玉姫命(とよたまひめのみこと)。 『曽我物語』によれば、平治の乱後、伊豆国の蛭ヶ小島に流された源頼朝は、一時、伊東の北の小御所で暮らしていたのだという。 その時に出逢ったのが伊東祐親の娘八重姫。 愛し合う二人が密かに会っていた場所がこの神社のある「おとなしの森」だったと伝えられ、裏を流れる松川の対岸の「ひぐらしの森」は、頼朝が八重姫に会うため日暮れを待った所といわれている。 やがて二人の間には男子が生まれ、千鶴丸と名付けられたが、伊東祐親の怒りに触れて殺され、二人の仲も引き裂かれた。 |
源頼朝が流された地は伊東という説 |
祭神の豊玉姫命のお産が軽かったという神話により、安産・育児・縁結びの神として信仰されている音無神社。 安産は、柄杓に穴を開けて祈願。 穴が開いた柄杓は「水が通りやすい」ということで安産につながるのだとか。 |
境内社の玉楠神社には、源頼朝と八重姫が祀られているのだという。 |
「タブの木」は樹齢約1000年といわれ、伊東市の天然記念物に指定されている。 |
11月10日に催される「尻つみまつり」は、真っ暗な社殿のなかで御神酒を回すときに隣人の尻をつねって合図するという奇祭。 今日では、囃子のリズムに合わせて尻をぶつけ合う「尻相撲大会」も開催されている。 |
『曽我物語』によると、源頼朝と八重姫は、昼間は逢うのが難しいので、夜を待って密会を重ねたのだという。 日暮八幡神社は、源頼朝が日暮れになるのを待ったという「ひぐらしの森」に鎮座する神社。 |
「おとなしの森」と「ひぐらしの森」を結ぶ橋には、音無の森で密会する頼朝と八重姫が描かれている。 |
やがて、源頼朝と八重姫は男子(千鶴丸)を授かるが、伊東祐親の怒りに遭い、千鶴丸は殺されてしまう。 その菩提を弔うために建てられたのが最誓寺の前身となる西成寺だったのだという。 |
源頼朝が流された地は伊東という説 |
産衣石 |
三島神社 |
富戸にある産衣石は、千鶴丸の伝説が残された石。 伊東祐親に殺された千鶴丸は、この場所に流れ着いて、甚之右衛門という漁師に葬られたのだと伝えられている。 産衣石の北に鎮座する三島神社には、千鶴丸が祀られている。 |
千鶴丸を殺した伊東祐親は、頼朝も殺そうと企てたのだと伝えられている。 そのことを祐親の次男祐清から聞いた頼朝は走湯権現(現在の伊豆山神社)に逃れて助かったのだという。 |
※ | 伊東祐清は、頼朝の乳母比企尼の三女を妻としていた。 |
源頼朝の一杯水 (熱海市) |
今宮神社 (熱海市) |
熱海市の源頼朝の一杯水は祐親の手から逃れた頼朝が喉を潤した場所と伝えられ、今宮神社は開運を祈願した社と伝えられている。 一杯水の傍らには、千鶴丸を供養するための地蔵尊が置かれている。 |
伊豆の国市の真珠院にある八重姫御堂は、源頼朝との悲恋に死んだ八重姫を祀る御堂。 八重姫の木像と供養塔が安置されている。 |
伊東市音無町1−12 JR伊東駅から徒歩15分 |
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