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伝承によると、伊豆国に流されていた源頼朝は、田方郡伊東荘を領していた伊東祐親の娘・八重姫と結ばれ千鶴丸を授かった。 祐親が大番役で在京中の出来事だったが、京から戻った祐親の怒りに遭い、千鶴丸は殺され、頼朝も命を狙われて走湯権現(現在の伊豆山神社)に逃れたのだという。 伊東を脱出した頼朝は、網代から舟で赤根崎に上陸。 険しい山を越える途中で喉が渇くが、水はなく、あきらめて腰を下ろしたところ、太刀の鐺(こじり)が土に当たって湧き出してきたのが「一杯水」なのだと伝えられている。 |
源頼朝が流された地は伊東という説 |
一杯水の傍らにある地蔵堂は、江戸時代に千鶴丸の悲話を聞いた僧が、自らが彫った地蔵像を安置して千鶴丸の供養をしたのが始まり。 |
現在の地蔵堂は、1961年(昭和36年)に建て替えられたもので、その際に新たな地蔵像が安置された。 もとの地蔵像は宝泉寺に移されている。 |
産衣石 (伊東市) |
三島神社 (伊東市) |
産衣石は、千鶴丸の伝説が残された石。 伊東祐親に殺された千鶴丸は、この場所に流れ着いて、甚之右衛門という漁師に葬られたのだと伝えられている。 産衣石の北に鎮座する三島神社には、千鶴丸が祀られている。 |
最誓寺 (伊東市) |
東林寺 (伊東市) |
最誓寺は、千鶴丸の菩提を弔うために創建されたと伝えられている。 東林寺は、伊東家の菩提寺で千鶴丸の木像を安置している。 |
『吾妻鏡』によると、1175年(安元元年)、伊東祐親が源頼朝を殺そうとするが、祐親の次男祐清がそのことを頼朝に教えたため走湯権現(現在の伊豆山神社)に逃れることができたのだという。 その事件が八重姫と千鶴丸の伝説と関係しているのかは定かではない。 |
今宮神社 |
伊豆山神社 |
「一杯水」で喉の渇きを潤した頼朝は今宮神社で開運を祈願したのだと伝えられている。 |
音無神社 (伊東市) |
日暮神社 (伊東市) |
音無神社は、源頼朝が八重姫との密会を重ねたという「おとなしの森」に鎮座する神社。 日暮神社は、源頼朝が日暮れになるのを待ったという「ひぐらしの森」に鎮座する神社。 |
真珠院にある八重姫御堂は、源頼朝との悲恋に死んだ八重姫を祀る御堂。 八重姫の木像と供養塔が安置されている。 |
静岡県熱海市上多賀(頼朝ライン沿い) JR伊東線「伊豆多賀駅」から約4q 徒歩40〜60分程度 |
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