|
長谷寺に伝えられている梵鐘は、「文永元年(1264年)甲子7月15日新長谷寺」の銘文があるもので、鎌倉では常楽寺、建長寺の梵鐘に次いで古いもの(鎌倉四大古鐘の一つ。)。 時代の特徴がよく表された優品で、現在は観音ミュージアムに収蔵されている(鋳物師・物部季重 国重文)。 ※鐘楼に吊されている梵鐘は新たに鋳造されたもの。 鐘楼の横には、長谷寺の本尊「十一面観音像」を長井の浦に導いたという「かきがら」を祀った稲荷社がある。 |
長谷寺は736年(天平8年)の創建と伝えられているが、『吾妻鏡』には長谷寺に関する記録がなく、梵鐘の銘文によって鎌倉時代後期には存在していたことが確認できるのみ。 したがって、長谷寺の創建は梵鐘が鋳造された1264年(文永元年)頃ではないかと考えられている。 梵鐘の銘文の「新長谷寺」は、大和長谷寺(奈良)に対するもので、創建当時から東国における「長谷観音信仰」の拠点であったことは十分に推測できる。 新長谷寺という名称は、懸仏の銘文にも見られる。 |
新長谷寺 椎鐘威力 十方施主 消除不詳 消除災難 心中祈願 決定成就 壇波羅蜜 是定円満 文永元年甲子七月十五日 当寺住持真光 勧進沙門浄仏 |
物部氏〜鎌倉大仏鋳造に携わった鋳物師と銅鐘〜 |
736年(天平8年)の開創と伝えられる古寺。 本尊の十一面観音は木造では日本最大級の仏像で、坂東札所の第4番。 |
鎌倉市長谷3−11−2 0467(22)6300 江ノ電「長谷駅」から徒歩5分 |
大きい地図を見るには・・・ 右上のフルスクリーンをクリック。 |
|