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海蔵寺門前の「底脱ノ井」は、安達泰盛の娘(千代能)が水を汲んだところ、桶の底が抜け、「千代能がいだく桶の底抜けて水たまらねば月もやどらじ」と詠んだことからこの名が付いたという。 桶の底が抜けたことで頭から水をかぶり、心の底が抜けて、わだかまりが解け、悟りが開けたという解脱の歌なのだという。 千代能は金沢顕時(参考:称名寺)に嫁ぎ、顕時の死後は、仏光国師(無学祖元)に参禅し、無着如大と号した。 鎌倉十井の一つ。 |
底脱ノ井には、もう一つ歌が伝わっていて、「賤の女がいただく桶の底ぬけてひた身にかかる有明の月」というもの。 これは、上杉家の尼が詠んだものと伝えられている。 一般的には千代能(無着如大)の伝説が広まっている。 |
現在、底脱ノ井は門前右側にあるが、以前は、反対側にあった。 もとの井戸が埋まってしまったため、新たに井戸を掘って底脱ノ井と称していたためだという。 昭和になってもとの位置に戻されたのだという。 |
数字で表された鎌倉の名所 鎌倉十井 鎌倉十井MAP |
海蔵寺は、殺生石の伝説でも知られる心昭空外(源翁禅師)よって開かれた寺。 本尊の薬師如来は、鎌倉十三仏に数えられている。 |
鎌倉市扇ガ谷4−18−8 0467(22)3175 鎌倉駅西口より徒歩20分 |
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