鎌倉手帳(寺社散策)

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鉄ノ井
(くろがねのい)

=鎌倉十井=

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鎌倉十井・鉄ノ井


 鎌倉十井の一つ「鉄ノ井」(くろがねのい)は、多くの観光客で賑わう小町通りのはずれにある伝説の井戸。

 井戸を彫ったときに鉄の観音像の頭が出てきたことから名づけられた。

 鉄観音像は、廃寺となった新清水寺に安置されていたもの(浄光明寺の前にあった。)。

 出てきた頭は、江戸時代まで井戸の前にあった鉄観音堂に安置されていたが、神仏分離令により観音堂が取り壊されたため、現在は東京人形町の大観音寺の本尊となっている。



 新清水寺は、京都の清水観音を信仰していた北条政子が創建した寺院。





〜伝説の鉄観音〜

 観音像が安置されていた新清水寺は、1258年(正嘉2年)1月17日、長谷の安達景盛の館からの出火がもとで類焼。

 観音像は地中に埋もれ、行方がわからなくなっていたが、江戸時代の1699年(元禄12年)に鉄ノ井から掘り出され、鉄観音堂に安置されていた。

 現在は、東京人形町の大観音寺の本尊として安置され、毎月17日に開帳されている。



大観音寺鉄観音
リンクボタン鉄観音
(大観音寺本尊)
大観音寺
リンクボタン大観音寺

 大観音寺は、1876年(明治9年)に鉄観音像を安置した堂をその始まりとしている。





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