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水鳥を 水の上とや よそに見む われも浮きたる 世を過ぐしつつ |
「水の上に生きる水鳥を他人事とは思えない。 水鳥が懸命に水を搔いているのと同じように、宮仕えという華麗な世界に身を置きながらも辛い日々を過ごしている・・・」 この歌は、藤原彰子が土御門邸で敦成親王(のちの後一条天皇)を出産し、一条天皇の行幸が近くなった頃に詠んだ歌。 菊が飾られた邸内の素晴らしい光景を目にしても心が晴れないでいた紫式部。 日ごろから出家を願っていたことから、物思いを深くしてしまっていたらしい。 |
土御門殿(土御門邸)は、藤原道長の邸宅。 1008年(寛弘5年)9月11日、紫式部が仕えていた藤原彰子は土御門殿で一条天皇の第二皇子・敦成親王(のちの後一条天皇)を出産した。 |
藤原障子の皇子出産と紫式部と源氏物語~『紫式部日記』~ 一条天皇の土御門殿行幸、敦成親王と対面~紫式部日記~ |
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