紫式部「光る君へ」


紫式部の歌
~娘賢子の成長を願って詠んだ歌~


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 若竹の
 おひゆくすゑを
 祈るかな
 この世をうしと
 いとふものから


 「娘が若竹のように成長するよう祈っている・・・

 自分はこの世をわずらわしく思っているのに」

 侍女たちが唐竹を瓶に挿して、病気になった幼い娘・賢子の快復を祈願をしているのを見て詠んだ歌。

 紫式部は・・・

 「自分はこんな世の中生きていても仕方がない」

 と思っている一方で、娘には健やかに成長して長生きして欲しいと願っている。


 唐竹は中国から渡来したもの。

 竹は生命力・成長の象徴とされ、長寿を祈る際に用いられた。



(参考)

清涼殿漢竹
漢竹
清涼殿呉竹
呉竹


 京都御所清涼殿の東庭に置かれている漢竹(くわたけ)と呉竹(くれたけ)。

 天皇の血筋が続くことを願って置かれたのだといわれる。

 清少納言の『枕草子』にも登場するので、平安宮清涼殿にも植えられていた。


リンクボタン漢竹・呉竹:京都御所清涼殿~清少納言の「この君」~





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