鎌倉手帳(寺社散策)

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大 巧 寺
=おんめさま=

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大巧寺


 大巧寺(日蓮宗単立)は、「おんめさま」の名で親しまれている安産祈願の寺。

 鎌倉駅から一番近く、季節の花で人気を集めている。

 もともとは十二所の梶原景時屋敷内にあった「大行寺」という真言宗の寺で、源頼朝が戦評定を行い大勝を収めたことから、「大巧寺」と改められたのだという。

 のちに、時の住職が妙本寺にいた日蓮に帰依し、日蓮宗に改宗。

 弟子の日澄を開山としたとも伝えられている。

 1320年(元応2年)、現在地に移転。

 檀家を持たず、安産祈願の寺として存在する珍しい寺。


開山 日澄
本尊 産女霊神


鎌倉の日蓮宗の寺



おんめさま


源頼朝軍評定旧址









産女霊神
産女霊神
(うぶめれいしん)


 産女霊神は、「おんめさま」と呼ばれ、安産の神として信仰される。

 「おんめさま」は「産女(うぶめ)」が転訛した名称。

 第五世の日棟が、難産で死んだ秋山勘解由の妻の霊魂を鎮めるため、産女霊神として奉ったと伝えられている。


産女霊神





☆伝説!産女霊神「おんめさま」☆


 第五世の日棟が、早朝、妙本寺に参るため滑川を渡ると、ひとりの女が泣いていた。

 女の髪は乱れ、血だらけの衣服を着て、赤ん坊を抱えていたので、どうしたのか日棟が尋ねると、「難産で死んだのだが、川の水がきたない血になって渡れず、子どもが乳房に吸いついて泣くので苦しくてたまらない」と答えた。

 日棟が仏の教えを説き、経を唱えさせると、女の姿がなくなったという。

 それから数日後、女が日棟の前に現れ、苦しみを取り除いてくれたお礼にと、生前に蓄えたというお金を持ってきた。

 日棟は、このお金で、この女をお産を守る「産女霊神」として大巧寺に祀った。

 女の持ってきたお金の包について、夫の秋山勘解由に確かめたところ、女が貯めていた包に間違いないということだったようである。





大巧寺のイワガラミ
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大巧寺のアガパンサス
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大巧寺
大巧寺

 若宮大路に面した門は裏。表は小町大路沿い。

 石碑には「源頼朝軍評定旧址」と刻まれている。


鎌倉市小町1−9−28
0467(22)0639

鎌倉駅東口からすぐ



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