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賀茂祭の奉幣使となった清少納言の父・清原元輔は、一条大路で落馬。 冠が滑り落ちて禿げ頭を晒してしまう。 ちょうど夕日が射していたので禿げ頭が爛々と輝き、まことに見苦しい状況。 皆に笑われる中、元輔は冠をかぶろうともせず、物見の車に歩みより、冠を落とした人々の例を挙げながら弁解したのだという。 「落馬して冠を落としたのを愚か者と思われますかな。 それは心得違い。 思慮深い方でも物につまずくことはあるでしょう。 まして馬には分別がありません・・・・ 冠を落とした先例もあります。 大嘗会の御禊の日に落とした大臣など・・・ 冠というのは髪にとめているもので、私のように髪のない者はとめることができないので・・・」 などなど。 それを見ていた見物人はさらに大爆笑。 元輔は世慣れた人物で、物事を面白おかしく言って人を笑わせる人物だったのだとか。 |
上賀茂神社 |
下鴨神社 |
賀茂祭(葵祭)は、上賀茂神社・下鴨神社の祭礼。 祭の日の中心は、朝廷から幣と走馬を奉る奉幣使一行の行列だった。 |
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