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広福寺は、源頼朝の御家人稲毛重成の館跡に建つ真言宗豊山派の寺。 承和年間(834〜848年)、慈覚によって開かれ、妻の死がもとで出家した重成が中興して氏寺としたのだという。 重成が築いたという枡形城の北側に建てられている。 本尊は桃山時代の木造五智如来坐像。 収蔵庫には、神奈川県の重要文化財に指定されている木造聖観音立像及び木造地蔵菩薩立像が安置されている。 |
稲毛重成が築いたという枡形城は、天然の要害の地にあった山城。 戦国時代には山内上杉家と対立していた北条早雲と今川氏親が入り、立河原の戦いで山内上杉軍が潰走している。 戦国時代以降、廃城となり現在は生田緑地として保存されている。 |
木造聖観音立像は、鎌倉時代末から南北朝時代初期ごろのものと考えられ、髪の毛を高く結い上げた宋風を思わせる像。 木造地蔵菩薩立像は、平安時代後期の特色を持つ像。 いずれも神奈川県の重要文化財。 |
稲毛重成は、源頼朝に仕えた御家人。 1205年(元久2年)6月23日、畠山重忠の乱において「畠山謀反」を言い立てたとして討ち取られた。 |
妻の死と出家と橋供養と頼朝の死〜稲毛重成〜 |
川崎市多摩区枡形6−7−1 小田急線「向ヶ丘遊園」駅下車徒歩10分 |
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