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長楽寺(ちょうらくじ)は、1221年(承久3年)に新田義季が創建した寺院。 開山は臨済宗の栄朝。 山号は世良田山。 本尊は釈迦如来。 開山の栄朝は、我が国臨済宗開祖の栄西の弟子。 武蔵国慈光寺の塔頭で関東で最も古い禅寺とされる霊山院も栄朝が開いた。 臨済宗の寺院として発展した長楽寺は、室町期には関東十刹の一つに列せられた。 開基の新田義季(よしすえ)は、新田氏の祖義重の四男。 得川義季または世良田義季とも呼ばれ、徳川氏の祖とされている。 そのため、関東に入った徳川家康は側近の天海を住職に任じ、さらに三代将軍家光の命により天台宗に改宗となった。 三仏堂は義季の創建とされ、現在の建物は1651年(慶安4年)に家光が寄進。 堂内には、釈迦(過去)・阿弥陀(現在)・弥勒(未来)を表す三尊仏が安置されている。 |
徳川家光寄進の釈迦・文殊・普賢の三尊仏が安置されている。 慈恵・慈眼両大師の肖像が奉安されているため大師堂と呼ばれる。 慈恵大師は、第十八代天台座主・良源のことで元三大師として知られる。 慈眼大師は、第三代天台座主・円仁のこと。 天台座主は比叡山延暦寺の貫主。 |
開山の栄朝禅師の像を安置。 開山像の左右には伝徳川義季夫妻像、奥の壇上には達磨大師・月船?海・一翁院豪・天海・円義の木像が安置されている。 松平定信の真筆の「開山堂」の掛額も。 |
かつては太鼓がかけられ、時を告げたり、行事の合図のために使用されていたのだという。 鼓楼とも呼ばれる。 |
心字池に架けられた石造の太鼓橋。 |
世良田東照宮の正門として建造された門。 通称は赤門。 勅使または幕府の上使が参向するときにだけ開扉されたことからら「あかずの門」とも。 |
長楽寺開基の新田義季は、世良田荘徳川郷に住んで徳川を名乗り、徳川氏の祖となったのだといわれ、徳川家康は新田氏初代で義季の父新田義重を先祖と称していた。 伝承によると、徳川氏九代目の親氏は、室町期の戦乱で新田荘を追われて三河国松平郷に辿り着き、戦国大名松平氏の祖になったのだという。 その松平氏の九代目が家康。 松平郷には、親氏が創建した八幡宮に始まる松平東照宮や、松平氏の菩提寺である高月院がある。 参考までに、天海の廟所・比叡山慈眼堂には、新田氏本宗家八代目の新田義貞の供養塔が建てられている。 |
世良田東照宮は、徳川家光が長楽寺の境内に日光東照宮の旧社殿を移築して創建した。 |
徳川東照宮は、新田義季の館跡に創建された。 |
霊山院は、慈光寺に住持していた栄朝が禅の道場として創建。 慈光寺の銅鐘は栄朝の発願で鋳造されたもの。 |
群馬県太田市世良田町3119ー7 東武伊勢崎線「世良田駅」より徒歩15分 |
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