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鎌倉市の木「ヤマザクラ」は、ヤマザクラとオオシマザクラの総称。 1975年(昭和50年)10月25日に制定されました。 オオシマザクラは、伊豆大島をはじめとする伊豆諸島に多く生育する日本を代表する野生種の一つ。 成長が早く、薪として使用されたことから「薪桜」(たきぎざくら)とも呼ばれ、伊豆半島、三浦半島、房総半島などに持ち込まれました。 多くの出船入船で賑わった鎌倉の材木座にも持ち込まれ、その増殖の過程で誕生したのが、足利尊氏によって京都御所に植えられたという「桐ヶ谷」(きりがや)なのだと言われています。 桐ヶ谷の後発品種「普賢象」(ふげんぞう)も京都に持ち込まれ、仁和寺辺りに植えられたのだと伝えられています。 |
「旗桜」・「白旗桜」 |
オオシマザクラは、「旗桜」・「白旗桜」とも呼ばれます。 おしべの1本が白い旗のように細長くなった花が咲くことから呼ばれているようです。 源氏の旗も白旗。 源実朝はこう詠みました。 「風さわぐ をちの外山に 雲晴れて 桜にくもる 春の夜の月」 (山に風が吹き、雲を晴らし、桜に曇って、月が浮かぶ) 鶴岡八幡宮には八重桜の「実朝桜」が植えられていますが、八重桜はオオシマザクラとヤマザクラなどの種間雑種。 |
見頃は3月中旬ころからで、同じ場所でも開花期が異なるので長い期間楽しめます。 |
桐ヶ谷 |
普賢象 |
桐ヶ谷(きりがや)と普賢象(ふげんぞう)は、いずれもオオシマザクラの突然変異種で、鎌倉原産の桜。 京都でも愛された桜で、桐ヶ谷は足利尊氏が京都御所の紫宸殿の左近の桜として植えたと伝えられ、普賢象は足利義満がその美しさに感嘆したとのだと伝えられています。 |
ヤマザクラ |
オオシマザクラ |
ヤマザクラとオオシマザクラは、葉の成長とともに花を咲かせます。 赤茶色の葉を出して咲くのがヤマザクラ、緑の葉を出して咲くのがオオシマザクラ。 |
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