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東寺(教王護国寺)の御影堂(大師堂)は、かつて弘法大師(空海)の住房だった仏堂(国宝)。 後堂(うしろどう)、前堂(まえどう)、中門(ちゅうもん)の3つの檜皮葺の建物で構成されている。 弘法大師(空海)は、ここで講堂の立体曼荼羅を構成し、指揮をとったという。 創建当初の堂は、1379年(康暦元年)に焼失しているが、翌年には後堂が再建され、1390年(明徳元年)には、弘法大師像を安置するための前堂と中門が増築された。 |
後堂に安置されている不動明王坐像は、9世紀の作で弘法大師(空海)の念持仏と伝えられ、国宝に指定されている(秘仏)。 前堂の弘法大師坐像は、1233年(天福元年)、運慶の四男康勝によって製作されたもので国宝。 |
尊勝陀羅尼の碑は、北野天満宮の宗像社のそばに建てられていたが、明治の神仏分離によって東寺に移された。 碑の下の亀のような動物は、中国の想像上の動物で贔屓(ひいき)。 万病ぬぐいの布で贔屓を擦り自身の患部を擦ると万病に効くと信仰されている。 傷病が治ったり効果が薄くなってきたら、布納めの棒に結んで納めるとのこと。 |
古くからこの地にあったと伝えられる石で、江戸時代には「護法石(五宝石)」あるいは「不動石」と呼ばれていたというが、いつのころからか「天降石」と呼ばれるようになったのだという。 石を撫でた手で体の悪い箇所を擦ると病が治るとされ、「撫石」とも呼ばれている。 |
「御影供」は、835年(承和2年)3月21日(新暦では4月)に亡くなった弘法大師空海の報恩感謝のために毎月21日に行われる法会。 910年(延喜10年)に灌頂院(かんじょういん)ではじめられ、1240年(延応2年)からは御影堂でも行われるようになった。 いつしか多くの人が集まるようになり、茶屋が店を開き、「弘法市」が行われるようになったという。 現在でも1000軒を越える露店が並び、京の二大縁日として親しまれている。 |
東寺(教王護国寺)は、桓武天皇によって平安京鎮護の官寺として創建された。 のちに弘法大師に下賜され、我が国初の密教寺院となった。 |
京都市南区九条町1 JR京都駅八条口から徒歩15分 近鉄「近鉄東寺駅」下車徒歩10分 |
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